COLLECTION

フランスのモダンデザインを語るうえで欠かせないデザイナー、Pierre Guariche（ピエール・ガリッシュ）による“Tonneau”チェア”。1950年代に発表され、フランスで初めて成型合板の技術を取り入れた椅子として知られています。

厚さわずか4.8mmのプライウッドが生むしなやかなフォルムは、当時としては革新的で、技術的にも大きな成果でした。いくつかのバリエーションが存在しますが、本作は1枚のプライウッドをどのように曲げて形づくられたかが明快にわかる仕様。包み込まれるような有機的フォルムが際立ち、視覚的にも非常に魅力的です。

歴史的にも価値のある一脚ではありますが、繊細な構造を持つため、背凭れに過度な負荷をかけないなど取り扱いには少し配慮が必要です。とはいえ、通常使用には問題ありません。当時の技術と美意識が詰まった貴重なヴィンテージピースです。